第6章
正しい手入れ方法(補足説明)
ピッケルハウベは、大きく3つのタイプに分類することができます。 真鍮や洋銀メッキの部品で構成された1915年より以前
のものと、大戦開始直後から生産され始めたグレーに塗装された金属製部品があるM1915タイプヘルメットそして、金メッキ
か洋銀メッキされた部品を使った個人的なオーダーによって作られたヘルメットです。以下の説明は良識あるコレクターなら
知っておくべき簡単な手入れ方法のごく基本的な知識です。
戦前タイプのピッケルハウベに緑青が発生している場合、一番素材を傷めない やり方は、付着した土や錆で色が変わってしまった部分を無理に取り除かない ことです。むしろ、ヘルメットの外側と内側をほこりを取り除くために軽く掃除機 をかける程度にしておき、長年蓄積されたよごれをきれいにしようと取り付けら れている部品をヘルメット本体から外ずしたり間違っても強力なサビ取り剤を 使うことはせずに、 やわらかな布か中性の石鹸水を染み込ませた布で表面を 軽く拭いてから、やわらかい乾いた布で仕上げておけば、土ぼこりや蓄積された よごれのほとんどは取り除かれるはずです。 |
灰色の金属製部品があるモデル1915タイプのヘルメットに関しては、一番素材を 傷めないやり方について上記に述べた方法と同様にすることが最適と言えます。 このタイプのヘルメットの手入れについては、灰色の金属製部品には決して手で 直接触らないよう気をつけることがポイントです。 |
個人的なオーダーメイドのヘルメットに関しても、基本的には上記と同じ様な方法 が最適と考えられますが、必要に応じてほこりを簡単に取り除くことができる掃除 機を使うやり方や、やわらかな布を中性石鹸に潤して、かたく絞ってからよごれを 拭き取ります。拭き取った後は乾いたやわらかい布で拭いておけば十分です。 ヘルメットのシェルを市販の艶出し用の布で磨けばより一層輝くかもしれません が、金メッキや洋銀メッキされた部品は絶対に使わないでください。このように加 工された部品をきれいにする唯一の方法は、薄めの暖かい石鹸水を柔らかい歯 ブラシに馴染ませて土とよごれを洗い落としてから、ヘアードライヤーで完全に乾 かしておくことです。 |