ベルギ−旅行記

ブリュッセル南駅王立軍事博物館


タクシ−で中央駅までたどり着いた迄はよかったのですが・・・歩いて行こうとして案の定道に迷いました。
そのおかげというか観光だったら、まず見に来ないアメリカ大使館や街中にかつての王国の様子を偲ば
せる建造物を目にすることができました。まあ一人旅の良いところでブ−ブ−文句を言う人も居ないし気
楽なものだなどと考えながら歩いていると、あっという間に一時間が経ってしまい目的地の見学時間と、
帰りの列車の時間が気になり始めて、タクシ−を探し始めたのですが、なぜか止まって客待ちしている
タクシ−を見つけられない・・・?あせって大きな道路に出てもタクシ−が止まってくれない・・・?なぜ?
ロンドンでは、日本では、どこにでもタクシ−なんてあるはずなのに。後でベルギ−のガイドブックで知った
事なのですが、ベルギ−には流しのタクシ−なんぞありえないそうで、実際道端や路地裏にタクシ−が客待
ちしていることはまず無いし、人に聞いても大きなホテルや駅前か電話をかけて呼んでもらわないと、人を乗
せていないで走っているタクシ−は、殆どお客様がその目的地で待っている為に仮に止まってくれたとしても
乗せてくれません。(経験者実話)みなさんは、まねしない様にネ
さ−て困った・・・フランス語話せないし、英語、ドイツ語も話す人居ないみたい・・あせってバス停で路線図を
見ても、方角が分からずますます迷ってしまい(・・;)とりあえず博物館の名前がフランス語で表記されていた
ものを手帳にメモって(実はこの事が後に功を奏します)延々タクシ−乗り場を探します。広い道にでればなん
とか見つかるかも知れないと更に30分近く歩いていくとその時、遠くに高い建物がたくさん並んでいる場所を
発見!大きなホテルの近くにタクシ−が ヤッタ−やっと客待ちしている車を見つけて乗り込みました。20代
後半位の若い運転手に英語が通じるか聞いてみると、「少しなら・・」と答えが返ってきたので先ほどのメモを見
せて世間話をしながら、やっと目的地に到着。結構早く着いたので安心しました。まあいい経験と思って・・疲れた。
そんなわけで、しなくてもよい苦労をしてやっと目的地へ到着したのでした。

この博物館は、元王宮だったところで、左側と真ん中が凱旋門右側の写真が館内の入口です。

入口を入ってすぐの所です。意外と明るく最近リニュ−アルされたようです。

第一次世界大戦のコ−ナ−(各国の大砲コレクションですな)

第一次世界大戦が生み出したと言っても過言ではない近代戦争の申し子“鉄の棺桶”です。
ベルギ-に収蔵されているこの戦車は、オス型と言って進行方向側面に大砲が付いておりなにやら中で作業する
兵隊さん達の苦労が忍ばれます。実際ここのタンクの中は見ることができないのですが、ロンドンの博物館にあ
るものは、側面が切り取ってあり、戦車の中が見学できるようになっています。中でエンジンは剥き出しの上、大
砲を撃つと硝煙が充満しただろうし、たぶん乗組員は筆舌しがたい状況だった事は容易に想像がつきます。まあ
こんな怪物に生身の人間が追われることや、踏まれそうになる事を考えたら、戦争は勝つ方も負ける方も悲惨だ
けれどネ・・・平和な時代に生まれて生きててよかった。

今回のベルギ-旅行の一番の目的は、この膨大なヘルメットコレクション(スゴ−イの一言に尽きる)
実は1981年の1月号『GUN』誌で紹介されていたのを見て以来、私の人生の目標の一つでした。
そのコレクションの数と種類は、ヨ−ロッパ随一といわれている。とまあ二度も世界大戦で戦場にな
ってしまった不幸を背負っているのねベルギ-って国は・・・日本では、『フランダ−スの犬』とか『ル−
ベンスの絵画、美術品関係』『小便小僧』『ゴディバチョコレ−ト』『EC主催国』なんかで有名なんだけ
なんか街の雰囲気暗いイメ−ジがあるよ実際、人の多く集まるところには変な人や、悪い人も集
まるから、置き引き、スリには十分気をつけた方が良いかも。あと車の運転は人にもよるだろうけど
かなり乱暴なイメ−ジがあったので、必ずタクシ-に乗る時にはどこかにつかまっている方が良いと
思います。

第二次世界大戦ナチスドイツ専用コ−ナ−入口
とコレクションの数々。このコ−ナ−は階段を上った二階にあり展示方法も最近リニュ−アルされた様子で個々の
コレクションは見易くなっているのだけれど、武装SSコ−ナ−等がほとんどなくなってしまっていた以前雑誌で見た
ときには、あったはずなのに。
今でも保管されているのでしょうか?本物しかも戦争直後に集められた状態の良いものが多い中で、あるなら展示
しておいて欲しかったのですが、ちょっと残念でした。

第二次世界大戦で使用された戦車達『雨ざらし』

中世の鎧のコ−ナ−(凄いしか言えない)

航空機コ−ナ−

こうなるともう宝物

キリが無いので写真を載せていなかったけれど、まだまだ珍しいコレクションがたくさんあります。中には大砲の薬莢の表面に小刀等
で彫刻してあるものは、とてもすばらしかったし武器以外でも銀製品のコレクションは、価値の分からない私でも、垂涎の的の物が沢山
展示してあります。ゆっくり見て歩くと恐らく半日居ても十分楽しめて飽きないと思います。最後にぜひ建物の屋上まで登ってみて下さい。ベルギ−市内を見渡せるとても良い場所です。

館内には、お土産がありますがイギリスの帝国軍事博物館より多少充実していると思います。
子供だましには違いなが、せっかくきたので記念に(小学生の子供用に)ハンティングタイガ−
のダイキャスト模型と騎士の剣のおもちゃ戦車の絵葉書なんかを購入しました。

結局帰りもタクシ−を呼ぶ方法が思いつかなかったので、街中を必死に探してやっとベンツのおじさんタクシ−を無理やり
路上で捕まえてベルギ−南駅まで送ってもらい無事イギリスまで帰ることができました。あれほど英語に自信の無かったの
に帰りの列車の車内放送が英語であることに不思議と“ほっと”し下車時に男性乗員さんの一人が日本語で、“サヨウナラ”
と言ってくれた事がとてもうれしく感じました。今度行く時には、片言のフランス語も話せるようにしておこうと思った一日で
した。
あとこの体験記の話は本当のことばかりですが、タクシ−に関しては私自身がたまたま運が良かっただけですので個人や
人数の多い少ない関係なく面白がってくれぐれも真似しない様にしてください。色々な意味で必ず事故につながります。
ちなみにイギリスとベルギ−には一時間の時差がありますので、自分の時計を現地に着いたら現地時間に直しておかないと
とんでもない(つまり帰りの列車に乗り遅れる)ことになりますので少なくても発車一時間前には、駅周辺に着いている事が
基本です。(乗車30分前からチェックイン可能)くれぐれも海外での余計な出費は、避けるべきです。